Case 6 「だって、茶色くないから」

ある商品について質問をした際、思い込みや固定観念にとらわれ過ぎて、安易な回答がやって来ることがあります。そして、それが思いもよらぬ事態を招くこともあるのです。

今回は、店頭でのやり取りで起きたエピソードを綴ってまいります。

近くのデパートで物産展が開催され、チラシを確認した上で足を運んでみるました。チラシで気になった商品は、ホワイトクリームとレーズンを和えたものを柔らかめのクッキーで挟んだ洋菓子でした。

値段も手頃だったので買う気は十分でした。

しかし、その頃にはチョコレートのアレルギー症状が出ていたため、販売員の女性に「チョコレートは入っていませんよね?」と尋ねました。「入っていませんよ」と言われ、安心してそのお菓子を買って帰りました。

そして何の疑いもなく食べました。

ところが、パッケージを見ると「カカオバター」と記載されていました。その時点で既に2個目を食べている途中。これはまずい…と思った時には手遅れで、胃が激しく痛くなり、暫く冷や汗が止まりませんでした。

その後、どうしようかと迷いましたが、メーカーにメールでこの件を伝えました。

メーカーからはすぐに回答があり、あってはならない食品事故だとして謝罪があり、販売の女性と物産展の管理部門の方に厳重注意を課したそうです。また、この件は社内報にも載せるとの回答もありました。

如何でしょうか? 販売の女性は恐らく「見るからに茶色じゃないから」と考えて「チョコレートは使っていません」と答えたのだと思います。実際、味自体もチョコレートを感じるものではありませんでした。

しかし、色や形、味に関係無く、チョコレートにまつわる成分が入っていれば、そこから体調不良を起こすことは十分にあります。同様の事例は他にもあり、その際はオーナーシェフが直々に謝罪する事態になりました。

飲食業界において最も怖いのは食品事故と言われています。この時も食品事故を未然に防ぐ意味で、最初にチョコレートの有無を確認しました。何かしらの意図があって質問しているということをご理解いただければ幸いです。

本記事は、ブログ『カフェインアレルギーの歩む道』より、2011年4月3日に投稿された記事『カフェインアレルギー・ケーススタディ その6』を加筆修正したものです。
★最終更新: 2017年4月27日★
LINEで送る
Pocket