インフルエンザ予防接種の正直なところ 〜どこまで対策を取っておく?〜

9月に入り、日中は暑い日もありますが、朝晩は涼しくなってきました。秋が深まり、冬になると気になるのが「インフルエンザの流行」です。近年は広く長く流行するケースが多く、学級閉鎖の話題も頻繁に聞かれます。

9月はインフルエンザの流行期に入る前であり、そろそろインフルエンザ予防接種が始まる頃でもあります。そこで今回は、インフルエンザ予防接種とはどのようなものかを一緒に見ていくことにしましょう。

カフェインを気にされる方には重要な情報も含まれています。

※ 本記事の内容はカフェインを気にする方(カフェインアレルギー、カフェイン不耐症、カフェイン過敏症)の視点を含んでいます。万人に通じるものではないことを予めご了承願います。

また、私自身は理由を問わずインフルエンザ予防接種を強く勧めることを望みません。あくまでひとつの考え方でとらえていただき、実際に受けるかどうかは読んでいただいた方にご判断いただきたく思います。

本格的なシーズン前から高い予防接種への関心

2017年9月にTwitter上で、2017/18シーズンのインフルエンザ予防接種について、アンケートを実施しました(回答期間は2日間)。予想を超える多くの方から回答をいただき、このような結果となりました。

半数近い方が「必ず受ける」と回答され、「絶対に受けない」を大きく上回りました。流行期に入っていない現時点でも、インフルエンザを厳重警戒されている方が多いことが伺えます。

「様子を見て判断する」と回答された方も4割を超えました。主に流行期の状況を見てから判断するものと考えられますが、ウィルスが猛威を振るった場合には、ある時点から突出して予防接種を受ける方が増えるかも知れませんね。

「絶対に受けない」と回答された方の中には「予防接種の効果に懐疑的」「注射全般が嫌い」と仰る方もあると思いますが、鶏卵・鶏肉アレルギーにより受けたくても受けられない方もあるでしょう。

いずれにせよ、受けるかどうかは慎重に考えるべきではないでしょうか。また、どのような判断を取るにせよ、それだけで満足することが無いようにしたいものです。

インフルエンザ予防接種が万能策という訳ではない…が

そもそも何故インフルエンザの予防接種があるかについて、厚生労働省は特設ページにて解説を行っています。

それによると、ウイルス感染後に発病する可能性を低減させることと、かかってしまった際の重症化防止に有効とされることが挙げられます。つまり、このことは「かかってしまうことはあっても後々が楽ですよ」と言うことを表しています。

上記の効果も100%期待できる訳ではない旨が記されていますが、何も手を打たずに居ることを考えると、予防接種は有益ではないかと考えられます。

ワクチンの有効期間は、接種から2週間ほど経過して後の5ヶ月ほどの間とのことです。接種したその日から効く訳ではないことに注意が必要です。

日本での流行期は12月から翌年3月頃までと言われています。流行期に入る前(10月や11月頃)に予防接種を受けておけば、混雑を避けられるだけでなく、有効期間とされる5ヶ月間ほどにも対応しやすくなります。

「前年に受けたから大丈夫」という考え方は捨てて、その都度の受診を大切にしたいところです。

カフェインを気にする場合には、どのように考えたら良いの?

薬局やドラッグストアなどに並ぶ市販の風邪薬の殆どが「無水カフェイン」を含み、処方薬の中にも無水カフェインを含むものがあることを医師や薬剤師を通じて確認しております。カフェインを含まない風邪薬を探すのは至難の業です。

これらのことを考えると、カフェインを気にする方が風邪を引いてしまった場合、そうでない方と比べても対応に苦慮するところが出てしまいます。私もかつて、傍から見れば大したことの無い風邪で思わぬ長期戦を強いられたことがありました。

では、インフルエンザのワクチンはどうか?と申しますと、この中にカフェインは含まれないと複数の医師から話を受けました。風邪薬の状況を考えると、インフルエンザ予防接種はある意味で頼みの綱に感じられます。

さて、インフルエンザ治療薬「タミフル(オセルタミビル)」の主成分「シキミ酸」は、コーヒー粕麹(かすこうじ)を培養して作られているケースが多いようです。

鶏卵・鶏肉アレルギーの方は、鶏卵から培養するインフルエンザワクチンの接種が叶いません。そのことを考えると、カフェインを気にする方は、コーヒー粕麹が生成材料に使われるタミフルの服用が難しいのではないでしょうか。

コーヒー粕麹を使わずに作成されるものもあるようですが、医療機関で「これはコーヒー粕麹が使われています/いません」と明確に教えていただかないことには、不安を拭えないでしょう。

もし、インフルエンザ予防接種を受ける要件を満たしているのであれば、受けることを検討した方が良いかも知れません。但し、予防接種を受ければ一般的な風邪にも対応出来るという訳ではないことに注意しておきたいものです。

昔とは違う! 近年のインフルエンザ予防接種

インフルエンザ予防接種を受けると、かつては「針を刺したところは、よく揉み込んで止血しましょう」と言われていましたが、現在は「揉み込んで止血」は厳禁と言われるケースが多いように思います。

その代わり、止血用のガーゼや綿などを軽く押さえて止められます。針を刺した箇所をこすってしまうことも良くないのだそうです。止血後、ある程度の時間が過ぎれば外すよう指示されます。

一方、かつては「入浴してはならない」と言われていたのも、現在はシャワーを浴びることについては特に禁じられないケースが増えています。勿論、針を刺した箇所を目掛けてシャワーを当て続けることは良くないでしょう。

さて、医療機関で予防接種を受ける際には、問診票を書きながら脇に体温計を挟んで熱を測るのが一般的だったのですが、近年は肌に触れない体温計を使うケースもあるようです。私も2016年のこと、病院窓口で額に体温計を向けられ、一瞬で計測されたのには驚きました。

このタイプの体温計は、赤外線を使っており、衛生面や計測ポイントを正しく掴むという点で重宝されているのかも知れません。じっとしているのが難しい子どもの体温も簡単に測れるようです。

時代が変われば、予防接種の流れも変わるようですね。

「予防接種」とひと言で言っても、何故だか金額がバラバラ

かつて、インフルエンザワクチンは学校での集団接種がありましたが、1994年の予防接種法改正により各自の任意接種となりました。

現在では健康保険がきかないため全額自費負担です。特に13歳未満のお子様だと2回接種が望ましいとされますので、負担が大きく感じられるかもしれません。

金額は各機関で異なり、私が2016年に予防接種を受けた病院では4,000円でした(2回目は3,000円)。しかし、少し離れた場所にある病院では3,500円で対応されたそうです(2回目も同額)。

私がかつて暮らした街では、2,500円程度で受けられる病院がありました(2回目も同額)。その一方で、6,000円もかかる病院があったことも確認しています(2回目の金額は確認出来ませんでしたが、同額かやや少ない程度と見ています)。

2016年に受診した病院にて、予防接種の金額について、近年は従来型だけでなく「新型インフルエンザ」にも対応したワクチンを使うケースが多く、どれだけの型に対応するかで金額が変わることを教えていただきました。

また、それとは別に各医療機関ごとで金額を設定するため、提示金額にバラつきが見られることも教えていただきました。

対応する型やその数を確認すれば、高い金額が必ずしも悪になるとは限らないケースもあります。事前に医療機関に確認を取っておくと良いでしょう。とは言え、出来ることなら余り負担が大きくならないようにしたいものですね。

インフルエンザワクチンが悪さをすることはあるのか?

どのような症状であれ、薬を使う際には「副作用」を気にされる方が多いと思います。予防接種でも同様のことを気にされる方はあるでしょう。

予防接種においては「副作用」ではなく「副反応」と呼びますが、インフルエンザ予防接種でも副反応があることが厚生労働省からも示されています。

副反応で多いのが「接種した部位のかゆみや赤みなど」で、10~20%の方に見られるそうですが、基本的には2・3日で治まるとのことです。私も1度だけ腕の赤みが出たことがありましたが、1日ほどで治まり、大事には至りませんでした。

赤み以外では、発熱や頭痛などが起きることもありますが、こちらも2・3日程度で治まると言われています。比較的、軽度の副反応が多いように考えられます。

しかし、ごく稀とはされますが、ショックやアナフィラキシーショック様の症状などが出るとの報告もあります。接種後すぐに症状が出ることから、30分は受診した医療機関で安静するのが理想とされています。

このことを考えると、予防接種後に居る場所(自宅や勤務先など)に近い医療機関で受けるのが安心かも知れませんね。医療機関を出てから症状が見られた場合も、速やかに医師に連絡するように注意喚起がなされています。

尚、死亡例の報告もあるようですが、これについてはワクチン接種との因果関係は認められておらず、殆どが重い持病をもつ高齢者だったともあります。

また、予防接種を受けてもインフルエンザにかかるケースはありますが、予防接種が原因でインフルエンザにかかることは無いことも厚生労働省から報告されています。

今月のまとめ

近年、インフルエンザが大流行するケースが多く、新型インフルエンザも心配されています。そのこともあってか、インフルエンザ予防接種を受けたいと考える方は多いようです。

インフルエンザ予防接種は、それさえすればインフルエンザにかからないという訳ではなく、発病の可能性を小さくしたり重症化を防いだりする上で有用とされています。

いわゆる風邪薬の多くは無水カフェインを含み、また、インフルエンザ治療薬のタミフルの生成材料にコーヒー粕麹を含むケースが多いと言われていますが、インフルエンザワクチンにはカフェインが含まれていないと言われています。

費用面で大きな負担に感じられる方も多いと思いますが、受ける際には、ワクチンの内容に注目すると良いでしょう。また、稀ではありますが副反応もあるそうです。気になる方は、受けた後に居る場所に近い医療機関を選ぶと良いかもしれません。

繰り返しますが、インフルエンザ予防接種を受ければインフルエンザや風邪にかからないという訳ではありません。マスクの着用や手洗い、うがいなどの対応を忘れずに行いましょう。

【参考ウェブサイト(ページ)】

◉ 厚生労働省「インフルエンザ(総合ページ)
◉ 同「インフルエンザQ&A」
◉ Wikipedia「オセルタミビル」
◉ 同「シキミ酸」

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