カフェインアレルギー、猫を飼う 〜カフェインはペットにも忍び寄るのか〜


私事ですが、2019年9月に1匹の猫を自宅に迎え入れました。写真と名前は割愛させていただきますが、この猫は元々、自宅周辺をうろついていた雌の野良猫です。猫の保護団体の協力を得て、避妊手術を受けさせ、室内飼いをしています。

私が子どもの頃は犬を飼っていました(ただ、相性は余り良くなかったのです)が、猫は恐らく死ぬまで飼うことは無いだろうと思っていました。ところが、いざ招き入れると、猫が思った以上に懐いているように感じます。

さて、猫や犬などのペットを飼うには、事前の準備も必要です。当然ながら私も様々な準備をしてきましたが、そこに「カフェイン」と関連するものが幾つか出てきたのには驚きました。

そこで今回は、私が直面した「ペット商品に関わるカフェイン」に注目し、盲点となるものや、それが含まれる理由などを見ていくことにしましょう。

あの人気のキャットフードにカフェインの影

今回招き入れた猫は元々、食が細くてかなり痩せていました。毛並みも良くなかったことから、家族や近隣の方から「年老いた猫ではないか?」という声がありました。しかし、避妊手術のために猫を動物病院に連れて行った保護団体の方から、この猫が推定1歳だと聞かされました。

このことを聞き、穀類よりもたんぱく質が多く、栄養バランスに優れたキャットフードを用意することにしました。実際に店頭で見ると値段はピンキリで、手頃に買える価格帯のものでも種類が多くて迷いました。

そんな中で目についたのが、スティック状の袋から直接、猫の口に与えるタイプの柔らかいキャットフードでした。テレビコマーシャルでもよく見かける品です。種類の多さもですが、「緑茶消臭成分入り」の文字がすぐに目に入りました。

確かに、緑茶には消臭作用があると言われ、洗濯洗剤や布用消臭スプレーなどにも使われることがあります。食品で使われるケースも無い訳ではありませんが、まさかキャットフードにまで…と驚いたものです。

調べると、今回のようなタイプのものに限らず、同社のキャットフードの多くに緑茶消臭成分が入っていました。しかも、ドッグフードも同様に緑茶消臭成分を含むものも多く取り扱われていたのです。

ペットに与えても大丈夫なほどの微量なのでしょうが、率先して使いたい成分だろうか?と考えれば考えるほどに謎が深まるばかりです。仮に封を切って、私の手に付いてしまった場合、どうなってしまうのだろうか?とさえ思いました。

結局のところ、この商品は「おやつ」の扱いだったこともあって買いませんでした。まずは手術後の体調や体力を重視し、ピュリナの「ピュリナワン 避妊・去勢した猫の体重ケア」を買いました。この商品に緑茶消臭成分は含まれていません。

その後は元気を取り戻したので、同シリーズの「室内飼い猫用インドアキャット(ターキー&チキン)」を買ったところ、「モンプチ ナチュラルキッス(かつお節入りまぐろゼリー)」がおまけで付いてきました。

これは、ピュリナ版のスティックタイプ「おやつ」で、この商品にも緑茶消臭成分が含まれていませんでした。勿論「インドアキャット」にも緑茶消臭成分が含まれていません。何らかの理由で私がフードを手で触ることになっても安心です。

家に来た頃を思えば動きが活発になり、食べる量も増えました。毛並みや目の開き方も良くなってきています。しかし、キャットフードを食べる時間帯や1回の食事量に多少のムラがあり、気に入ったフードでも残すことがあります。

おまけでいただいた「おやつ」を与えるのは、もう少し先のことになりそうです。

綺麗好きな猫のトイレにもご用心

キャットフードと共に準備をしたのは「猫用トイレ」です。トイレとなる容器やスコップに加え「猫砂」も必要になります。ホームセンターで見たところ、様々なメーカーの、様々な素材や特徴を持つ猫砂が多く並んでいました。

しかし、ここでも「緑茶(消臭)成分」の文字が多く目に付きます。複数のメーカーの品で見かけたため、体感的ではありますが、その数は緑茶消臭成分入りのキャットフードよりも多いかも知れません。

猫自体は一般的に綺麗好きで、その体から常に悪臭を放つものでは無いと言われています。しかし、トイレとなればそうはいかないでしょう。ニオイを抑えたいと思う気持ちはよく分かります。

これは実際に招き入れてよく分かったことですが、猫がトイレを使って出る際には多少なりの猫砂が容器の外に出てしまいます。また、猫砂を踏んだ足を猫が毛繕いで舐めることもあります。不安になる成分を使った猫砂は避けたくなります。

猫や私が触れても、また、猫が口にしても安心な素材と機能から、常陸化工の「おからの猫砂」を選びました。猫もすぐに馴染んだようで、野良猫時代は「粗相をする」という声がありましたが、招き入れてから本日まで1度も粗相無く来ています。

初日から家に置いたトイレを認識出来たので、この猫は随分と賢いのではないかと思っています。もしかしたら、手術で入院していた動物病院でトレーニングを受けたのかも知れません。時折、トイレ後に足を舐めることがありますが、それによる体調不良も無いようです。

添加物としての緑茶を考える

先に挙げたように、ペットフードに限らず、洗濯洗剤や布用消臭スプレーなどに「緑茶(消臭)成分」と書かれていることがあります。

文字通り「消臭効果」を見込んで添加していると見られますが、インターネットで「緑茶 消臭」で検索してみると、古くからの知恵として取り上げられることも多いようです。出がらしの茶葉を使った掃除やうがいなどが紹介されています。

猫や犬などにも、排せつ物のニオイはあります。体調が悪いと体臭として感じることもあるものです。ただ、こうしたニオイは与えるフードに影響されることもあると感じています。事実、今回飼った猫もフードひとつでニオイが変わったところがあります。

原料に肉や魚(動物性タンパク質と言って良いでしょう)が多いものを与えると、そこまで臭うことは無いそうですが、穀物が多いものだと消化の悪さからか、排せつ物が酷く臭うとも言われています。原材料を見ることは、こうした点でも大事と言えそうです。

さて、私は以前、緑茶から作られた「酸化防止剤」が惣菜コーナーのお弁当に入っているのを見たことがあります。ペットフードでも、緑茶をもとにした酸化防止剤が入っている事例はあるようです。

化学的な添加物より自然のもので作られたものの方が安全という考え方も出来ますが、自然のものでも合わない人やペットもあるものです。また、添加物はゼロが良いという考え方もありますが、商品の安全確保の点から必要となるケースもあるのです。

日本には「ペットフード安全法(愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律)」があり、その第二章第5条で成分規格について触れられています。この規格に違反したペットフードは販売出来ない上、第18条で罰則規定も設けられています。

添加物の成分もですが、その役割も慎重に考えたいところです。

猫にとって致命的になるカフェイン量

「猫にチョコレートは危険」といったことを見聞きした方は多いと思います。これは、チョコレートに含まれるカフェインやテオブロミンなどといった成分が猫にとって中毒を起こすものであることから、よく言われているのです。

「カフェインが」となった場合、チョコレートに限らず、コーヒーやお茶類(緑茶や紅茶など)も猫に与えてはならないものと分かるでしょう。中毒にとどまらず、最悪の場合には「死」につながることもあるのです。

猫が中毒を起こすカフェインの量は体重1kgあたり15〜20mgほど。これが100〜200mgともなれば致死量になるとも言われています。勿論、個体差がありますので、必ずこの数値とは言えませんが、思わぬ事態を防ぐためにも知っておきたいところです。

「猫がカップに入れたコーヒーをなめた」「床に落ちたチョコレートのかけらを食べてしまった」という事態が起きる可能性はゼロでもないでしょう。人間がしっかりと管理することが大切です。これは、犬にも言えることです。

では、ペットフードの緑茶消臭成分は即、中毒や死につながるのでしょうか。先に挙げた「緑茶消臭成分入りのスティックタイプのおやつ」も1本が12g程度で、複数の原材料の中でも最後の方に記されています。通常の与え方なら惨事にならないように思います。

ただ、カフェインを気にされる方は、「少量だからいいや」とは思わず「そこにカフェイン要素がある」と意識する方が良いと思います。こうした意識の積み重ねが、カフェインを正しく避けるためにつながるからです。

今月のまとめ

ペット関連商品の中にも、カフェイン要素が入っているケースがあります。おやつを含めたフードや、猫砂に「緑茶(消臭)成分」が入っていることがあります。また、フードの酸化防止剤に緑茶を使うケースも見られます。

勿論、ペットの害になるような量を含んでおらず、フードにおいては法律による規定で守られています。それでも、カフェインを気にされる方は、正しくカフェインを避ける上でも意識を持つ必要があるでしょう。

動物性タンパク質を多く含むフードに切り替えることで、多少なりとも気になるニオイを抑えられます。また、緑茶以外の成分で消臭や酸化防止を図れるものがあります。手で触れる可能性があるものは、原材料をしっかり確認したいものです。

また、ペットがカフェインを誤食・誤飲しないよう、人間がしっかり管理することも大切です。そうしたことが、可愛いペットと長く暮らせる一助になることでしょう。

参考ウェブサイト(ホームページ)

ピュリナ「ピュリナワン 避妊・去勢した猫の体重ケア」
同「ピュリナワン 室内飼い猫用インドアキャット(ターキー&チキン)」
同「モンプチ ナチュラルキッス」
常陸化工「おからの猫砂」
ねこのきもちWEB MAGAZINE『「ペットフード安全法」とはどのような法律ですか。~法整備の目的と内容~』
同『キャットフードのBHAは本当に危険なの? 酸化防止剤が猫に与える危険性を調べました』
同『【獣医師が解説】猫にコーヒーはNG!起こる中毒症状と対処方法とは』
環境省『愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法) 動物の愛護と適切な管理』
e-Gov『愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律』
にゃんペディア『【獣医師監修】猫にチョコレートを与えてはダメ!食べたときの中毒症状とは?』